ちぎーが目指す観光の未来
「観光を、地域の誇りと持続可能な価値創造の装置へ」
観光は単なる集客や経済効果を追求するものではありません。地域の人々が自らの土地を誇りに思い、その価値を次世代に引き継ぐための「仕組み」であるべきです。
私は、地域の本質的な魅力を発見し、それを持続可能な形で価値化する「設計図」を描くことで、観光を通じた地域の真の発展に貢献したいと考えています。派手な花火ではなく、じっくりと土を耕し、水を引き、やがて美しい花を咲かせる——そんな観光づくりを目指しています。
基本的な観光の位置づけ
「観光は最後の手段である」
産業がしっかりと根付いている地域に、わざわざ観光は必要ありません。
製造業、農林水産業、サービス業など、地域に根ざした産業が健全に機能している場所では、観光に頼る必要はないのです。観光への過度な依存は、外部要因に左右されやすく、パンデミックや国際情勢の変化で一瞬にして基盤が崩れるリスクを抱えています。
しかし、産業構造の変化や人口減少により、従来の産業だけでは地域を維持できない場所も存在します。そういった地域にこそ、観光という選択肢が必要であり、私たちはそのお手伝いをさせていただきます。
観光はあくまで地域経済の「補完的役割」であり、主役ではありません。この認識を持つことで、初めて健全で持続可能な観光開発が可能になるのです。
ちぎーがとるポジション
観光プロモーションのスペシャリストとして
- 観光系が私の得意分野です。長年の経験と実績により、観光の本質を理解した企画提案が可能です
- 企画立案に100%専念しています。実制作は行わず、純粋な企画力で勝負します
- 観光業界に幅広いネットワークを持ち、宿泊、交通、飲食、行政など多様な関係者との連携が可能です
実制作に追われることなく、じっくりと地域と向き合い、本質を見極め、最適な「設計図」を描く——それが私の使命です。制作会社ではなく、徹底したプリプロダクションにより価値を創造する、観光プロモーションの企画設計者として活動しています。
観光プロモーションへの基本的アプローチ
外部IPに頼らない、土地の本質を伝える企画
私たちの観光プロモーションは、タレントやアニメ、キャラクターといった外部IP(知的財産)を起点にするのではなく、その土地本来の魅力を前面に押し出すことを基本方針としています。
なぜなら、外部IPやコラボレーションは所詮「一時的な媒介」に過ぎないからです。本当に大切なのは「その土地そのものを求めて」訪れる人を増やすこと。一過性のブームで終わらせず、地域の本質的な価値に共感し、何度も訪れたくなる観光地を創造することです。
歴史と文脈を理解した深い企画設計
特に歴史的な観光地においては、その背景や文脈を深く理解することが不可欠です。表面的な魅力だけを切り取っても、その場所の本当の価値は伝わりません。
私たちは、地域の歴史、文化、産業、人々の暮らしといった多層的な要素を総合的に理解し、それを映像や画像などの表現技術と組み合わせることで、他にはない精密な企画設計を行います。これこそが、持続可能な観光ブランディングの基盤となるのです。
AI×観光:テクノロジーが拓く新たな体験価値
観光産業は今、AI技術による大きな転換点を迎えています。「観國之光」という語源が示すように、観光の本質は単に景色を見るだけでなく、その土地の文化や人々の営みを深く理解することにあり、AIはこの体験をより豊かにする可能性を秘めています。
パーソナライズされた観光体験の実現
AI観光コンシェルジュの最大の特徴は、訪問者一人ひとりに完全にパーソナライズされた体験を提供できることです。従来の画一的な観光ガイドとは異なり、AIは個人の興味や文化的背景を理解し、その人だけの特別な旅程を提案します。歴史好きには地元の郷土史家しか知らない逸話を、写真愛好家には最高の撮影スポットと光の条件をアドバイスするなど、それぞれのニーズに応じた最適な情報提供が可能になります。
データ分析による戦略的な地域振興
AIによるデータ分析を通じて、どのような属性の観光客が、どんな場所に興味を持ち、どれくらい滞在するのかを把握できます。これらのデータは効果的な観光施策の立案に不可欠であり、地元事業者との連携により地域全体の経済活性化にも貢献します。
最も重要なのは、テクノロジーはあくまで手段であり、目的は人間の体験を豊かにすることだという点です。観光の本質である人と人、人と文化の出会いを、テクノロジーがより深く意味のあるものにする触媒となることが、AI×観光の真の価値なのです。
多角的視点による価値の最大化
観光企画は見た目以上に複雑です。成功例は「元々ポテンシャルがあった」と語られがちですが、実際はそう単純ではありません。
私たちは、一つの切り口に固執せず、地域資源を多角的に捉え、複数の要素を有機的に連携させることで、観光価値を最大化します。単発の施策ではなく、地域全体を俯瞰した総合的な設計——それが、私たちの目指す観光プロモーションの形です。
特化型のメリット
0→1の設計図を描く専門家
私たちは「プリプロダクション(前準備・企画構築)」に特化した組織です。観光プロモーションの「原案・原作・企画」を創造し、実制作はプロダクション各社へ委託することで、純粋な企画力・提案力に集中しています。
なぜ企画に100%集中するのか
- 制作の制約に縛られない自由な発想で理想的な設計図を描ける
- 複数のプロダクションを適切に組み合わせる最適な座組みを提案できる
- クライアントの本質的なニーズに向き合う時間を確保できる
実制作との明確な分離がもたらす価値
私たちが作成した企画書・設計図を基に、映像プロダクション、デザインスタジオ、ウェブ制作会社、イベント会社など、各分野のプロフェッショナルが実制作を担当。この分業により、最高品質の成果を実現します。
得意領域
宗教文化の新たな価値創造
神社仏閣のプロモーションは、私の最も得意とする分野です。日本の精神文化の根幹である神仏への深い理解と敬意を持ちながら、現代における新たな価値を創造する企画を提案しています。
専門的な研究背景
「稲荷信仰」を中心とした研究を行ってきました。全国に3万社以上ある稲荷神社の歴史、信仰形態、地域ごとの特色などを深く理解しています。
また、関連して真言宗・曹洞宗などの仏教宗派についても対応可能です。神仏習合の歴史を踏まえ、神道と仏教の両面から総合的な企画提案ができることが私の強みです。
伝統と革新の融合:テクノロジーの活用
日本の神社仏閣における伝統とテクノロジーの融合は、特に注目すべき分野です。デジタル御朱印やAR技術を活用した歴史体験など、適切に設計されたテクノロジーは伝統の価値をむしろ高めることができます。
「伝統とは火を守ることであり、灰を崇拝することではない」というグスタフ・マーラーの言葉通り、革新的なアプローチが新たな価値を生み出しています。
- 御朱印巡りや座禅・写経体験など、伝統を活かした体験プログラムの企画
- デジタルアートやVR/ARを活用した、若年層向けの新しい参拝スタイルの提案
- 宗教の本質を損なうことなく、観光資源として活用する繊細なバランス設計
- AIによる多言語対応で、文化的コンテキストを理解した適切な説明の提供
門前町を含めた総合的な企画
神社仏閣単体ではなく、門前町や周辺地域を含めた面的な展開を企画。地域全体の活性化につながる統合的なプロモーション戦略を立案します。
トランジット観光
新しい観光スタイルの提案
「トランジット観光」とは、従来の「通過点」だった場所を「立ち寄りたい目的地」へと転換する観光開発の考え方です。
空港での乗り継ぎ時間、高速道路のサービスエリア、新幹線の停車駅など、これまで単なる通過点として見過ごされていた場所に、その土地ならではの魅力的な体験を設計。限られた時間でも満足度の高い観光体験を提供する仕組みを創造します。
移動の途中でも「ここでしか体験できない価値」を提供することで、日本全体の観光価値を底上げする——それがトランジット観光の可能性です。
インバウンドに対する考え
日本人優先の観光設計という原則
インバウンドは必要だが、過度なものは抑制すべきです。
観光地は、まず日本人が誇りを持って訪れたいと思える場所であるべきです。インバウンドを前提に組み立てるのは間違いで、日本人優先で構成した上で、必要な部分をインバウンド向けに適応させるというアプローチを取ります。
質重視のインバウンド戦略
数を追求するのではなく、日本の文化や価値観を理解し、尊重する質の高い観光客の受け入れを重視。転売や投機目的ではなく、純粋に日本の魅力を体験したい人々を歓迎する仕組みを設計します。
持続可能性を見据えた計画
インバウンドバブルがいつ終わるかわからないという前提に立ち、突然需要が激減しても地域が持続できる観光モデルを構築。外部要因に左右されない、強靭な観光基盤の設計を行います。
だからこそ、私は地域の人々が主役となり、日本人観光客をベースとした持続可能な観光企画を立案し、その上でインバウンドを適切に組み込む戦略を提案しています。
子どもを中心とした地域振興の重要性
観光振興や地域活性化を考える上で、実は「子ども」の存在が極めて重要な鍵を握っています。子どもたちの笑い声が響く場所には、自然と活気が生まれ、大人たちも集まってきます。子どもは地域の未来そのものであり、彼らが楽しく過ごせる環境こそが、持続可能な地域づくりの基盤となるのです。
子どもの居場所づくりは、単なる遊び場の提供ではありません。安心して集える場所、創造性を発揮できる空間、世代を超えた交流が生まれる拠点—こうした環境を整えることで、子どもたちの生き生きとしたエネルギーが地域全体に波及していきます。子どもたちが「ここが好き」「ここで遊びたい」と思える地域は、必然的に家族が集い、観光客も魅力を感じる場所になります。
地域振興の原点は、子どもから湧き上がる活気にあります。彼らの好奇心、創造力、純粋な喜びが、地域に新たな価値と可能性をもたらすのです。
まとめ
私が関わることで実現する、新しい観光のかたち
訪問者にとって
表面的な観光地巡りではなく、その土地の本質に触れる深い体験。地域の人々との交流、文化の理解、心に残る物語のある旅を提供します。AIテクノロジーを活用したパーソナライズされた体験により、一人ひとりにとって特別な旅を実現します。
事業者にとって
一過性のブームに頼らない持続可能なビジネスモデル。地域資源を最大限活用し、適正な価格で質の高いサービスを提供できる仕組みを構築します。データ分析による戦略的な経営支援も可能になります。
地域にとって
住民が誇りを持てる観光地づくり。観光客のためだけでなく、地域の人々の生活の質も向上する、バランスの取れた地域発展を実現します。
未来にとって
次世代に引き継げる観光資源の創造。文化や伝統を守りながら、新しい価値を付加し、100年後も愛される観光地の基盤を設計します。
私たちは制作会社ではありません。
徹底したプリプロダクションにより、まだ誰も気づいていない価値を発見し、それを形にするための「設計図」を描く、観光プロモーションの企画設計者です。
ちぎーの企画に対するモットー
モットー: 「土を耕し、水を引いてから、花を咲かせる」
まちを育てるのは、咲かせる前の準備から。
観光の成功は、一時的な派手さではなく、土台づくりから始まります。景観整備や回遊性の向上、コンセプトの統一、地元の誇り醸成といった"基盤"を整えてこそ、イベントやキャンペーンという"花"が力強く咲き、やがて何度も訪れたくなる"実"が育ちます。
5つの基本原則
- いきなり花火を打ち上げない
- 真っ先に大規模イベントや派手なプロモーション(=起爆剤)を行うのではなく、まずは基盤作りを優先します
- 訪れた人が町を巡る仕組みをつくる
- 回遊性を意識した動線づくり
- 回遊マップの作成、複数店舗をつなぐスタンプラリーや特典企画
- 来訪者が一箇所で終わらず、町全体を楽しめる環境整備
- まちの基盤整備と魅力づくり
- 景観の美化や統一感のあるデザイン
- 先に町のコンセプトを明確化し、それに沿った空間づくり
- コンセプトに合うオリジナルグッズや飲食メニューの開発
- 地元・周辺地域から盛り上げる
- まずは地元住民が誇りを持ち、その場所を好きになる環境を作る
- 周辺地域の人が自然に訪れ、口コミで評判が広がるようにする
- 段階的な盛り上げ
- 基盤づくり(整備・意識醸成)
- 地元・近隣からの支持獲得
- 起爆剤イベントやキャンペーンで外部誘致
- リピーターを増やすための継続的な仕掛け
大切にしている2つの視点
地域の人が誇れる状態
でないと、そもそも話にならない。地域の人々が自分たちの町を誇りに思い、愛着を持つことが観光成功の大前提。
未来に残す・持続可能性
そうでないと無駄になる。一回限りではなく、中長期を意識した取り組みで、次世代にも価値を引き継ぐ。